2019年4月9日火曜日

ゴーン被告の特別背任(4):「少人数での巧妙な手口」で不正に気づかず?

ゴーン被告の特別背任事件は日産の内部調査で「典型的な経営者不正」と断定されたが、一連の行為をゴーン被告自身は正当な行為と見て「無実」を主張しているのか。それとも悪いのは他人で自分ではないと思っているのか。

9日の午後、逮捕前に録画したビデオでゴーン被告の考え、誰が自分を陥れようとしているかを説明するという。

8日の4100人以上が集まった臨時株主総会でも「何故、不正が見抜けなかったのか」、「現経営陣にも責任があるのではないか」、「退職金、慰労金を払うのか」と言う発言が続いたようだ。

西川さんは「カネの流れは少人数に限られていた」ためにストンと説明することが難しいと発言、ゴーン被告の右腕だった志賀さんも「少人数で巧妙な手口で気が付かなかった」という。

今回の一連の不正なカネの流れは「少人数で巧妙に企てられたため気が付かなかった」ということらしい。確かにマネーロンダリングに詳しいゴーン被告でないとわからないことだ。加担した側近連中も詳しい仕組みはわからずに言われたままにやっていたのか。

以前の新聞報道では側近だった外人で弁護士の財務担当者が「これ以上は無理だ」と判断して西川さんに相談、調査が始まったという。本人は司法取引で捜査に協力している。

ここら辺の人間がゴーン被告を陥れようとしている人間として指摘するのか。

それにしても最高責任者で実力者のゴーン被告に不正意識がなかったためにこれほどになったのか。理解に苦しむことだ。経営破たんの日産に派遣され2年で有利子負債をゼロにし、大規模なリストラをやったと評価される一方で、これほどの守銭奴根性との落差をどう考えればいいのか。

総会では万一敗訴した場合の訴訟リスクをどう考えるかと質問があったが、チョッと考えて西川さんは「訴訟には勝てる」自信をのぞかせた。

そして当然に沸いてくる現経営陣の責任について、総退陣が要求されたが、次のステップに入るまでは責任を果たすと退陣の意思ものぞかせた。次の体制、ガバナンスの強化ができた時点で西川さんらは退陣だろう。そうしないとゴーン被告も許さない。

退職金、慰労金の支払いについては、これも間をおいて西川さんは「払いたくない」というと拍手と笑いが起きた。西川さんは自分のことも考えたのではないか。

それにしても今日午後のゴーン被告のビデオを見ることだろう。


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