2019年4月6日土曜日

安倍政権で流行る「忖度」とは:従来からの「利益誘導」型政治で「ウソ」ではない


安倍政権で流行る「忖度」政治は従来からの「利益誘導」型政治で、決して事実でない「嘘」をついているわけではない。どちらにしても民主政治、公正な行政を害する行為である。

安倍総理が関与していると疑われている森友疑惑以来、「忖度」を忘れていたが、塚田国交副大臣が改めて安倍政権で流行る忖度政治を思い出させてくれた。新聞報道では選挙の激励会(?)で地元の「下関北九州道路」建設に関して遅々として進まなかったが、自分が安倍総理、麻生財務大臣に忖度して国直轄の事業の調査として4000万円計上したという内容だった。

一歩前進させたことを自分の業績として訴えたかったのか、地元である安倍総理、麻生大臣の意向をくんで忖度したと事実を明らかにしたのか。身内の有権者の集まりでサービス精神が旺盛になって喋ってしまったのだろう。

塚田さんも「会場の雰囲気に呑まれ、熱が入り事実でないことをしゃべってしまった」と弁解していた。「事実ではない」といつもの否定で責任回避できると思っていたのだろうが、今回は様子が違う。統一地方選の最中、参院選も控え自民党に不利な状況なのだ。

安倍総理は「本人が説明すること」と説明責任を要求、「肝に銘じ今後は職責を果たせ」と激励(?)するのが常套句だったが、自民党内、官邸筋が動いたようだ。辞任に追い込まれた。

こんなことだったら安倍総理自身が「更迭」を言い渡せばよかったのだろうが、安倍政権を支える麻生派の議員だ。メンツもあって即断できなかったのだろう。ほかの大臣も不祥事、不用意発言、大臣の資質を問われるものもいるが二階派だ。やりにくいことこの上ないだろう。

此れこそ本人が忖度し辞任すべきであるが、大臣の辞任が続けば政権の存続にも影響しかねない。直接言われなくても上司の意をくんで辞任するのが忖度ではないのか。

安倍政権は野党が弱体化し、党内でも次が育っていない状況下で一強忖度政治が流行り民主政治、公平な行政に国民は不信感を募らせている。今回の件も統一地方選、続く参院選では本来なら自民党に不利に働くはずだ。だからモタモタ感はあったが辞職に追いやったことになる

本来なら安倍政権の潮目は参戦の結果になるだろう。「悪夢のような安倍長期政権に鉄槌を打ち込む」ことになるか。





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