2019年4月9日火曜日

ゴーン被告の特別背任(5):ゴーン被告ビデオからは説得力のある事実なし


鳴り物入りで公開されたゴーン被告のビデオからは何ら新しい事実は出てこなかった。そのことは弁護団もわかっていたのだろう。公開前に条件を出した。

ビデオは11日の記者会見がダメになった時のことを考えて録画した。逮捕後のことは触れていないのでオマーンルートは触れていない。誰かの陰謀、その実名を公表するといっていたが弁護団とも相談した結果実名部分はカットした。このビデオを直接使用することに本人は了解と言う。

これから判断すると、逮捕されることは覚悟していた。一連の疑惑の本質部分であるオマーンルートは逮捕前の時点で録画したので今回は触れていないという。検察や専門家に言わせれば「筋の良い」事案であったが省かれた。陰謀の実名は西川社長であることは誰でもわかっている。おそらく今後の公判のことを考えてカットしたのだろう。

だからビデオを内容も大した内容ではない。

ゴーン被告が言いたいことは

   三社統合などで主体性がなくなることを恐れた日産側の「陰謀」「策略」だ。
   数名の幹部が関与している。
   公正な裁判を期待し、私の無実を訴える
   日産や日本を愛している。

と言う内容ではなかったか。何ら具体性のある内容ではなく、今まで言っていたことの繰り返しだ。

オマーンルートもわかってはいたが、話せば何を言うかわからない。十分に反論できるものは何もない。検察も「筋のいい事案」と手ぐすね引いて待っている。ここは避けた方がいいと判断したのだろう。

この程度のことでゴ-ン被告が「自らの無実」を主張し公平な公判を受けることが出来ると考えているのであれば甘すぎないか。

日本を愛し、日産を愛しているとはよく言う。そうであれば日産を私物化する資金の私的流用をどう考えているのか。「おいしい果実」をほしいままにさせてくれたことへの感謝か。

弁護団は最高裁に拘留について特別抗告するといっていたが却下されるだろう。却下されると以降の拘留延長に文句を言えなくなるのではないか。

他人のせいにせず、マネーロンダリングの疑いを晴らすコメントにしてほしかった。

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