2018年6月20日水曜日

朝鮮半島の平和は米vs北から金委員長を介して米vs中へ


トランプ大統領が狙う「朝鮮半島の平和」は米vs北ではなく、小国・北朝鮮の暴れん坊、金委員長を介して予想通り米vs中の構図になってきた。金委員長は「非核化」という首を差し出し「体制保証」を米に飲み込ませようとしたが水面下の交渉でも厳しい条件を突きつけられ中国の習主席に助けを求めた。

その結果、主導権を中国に握られ3ヶ月で異例の3度目とも思える米朝会談の報告のために訪中した。

「中身のない米朝会談」と批判されたが、トランプ大統領は「米韓合同軍事演習」の中止を発表したが、中国の意向が働いているというニュースが流れるとトランプ大統領は「自分の提案」と反論する。本当のところはどうなのだ。同盟国の中には危惧する見方も多い。

今回の3度目の中朝会談で習主席は「非核化は段階的」を主張し金委員長の主張を擁護したがトランプ大統領の「不可逆的非核化」を否定する動きに出た。

勿論合意文書ではっきり決まっていないので会談後いろんな意見が出てくるのか仕方ないことだ。

これで制裁に関する国連安保理決議も中国が緩和を主張するので蔑ろにされる恐れも出て来た。

「行動vs行動」でその都度見返りとして経済支援を受けたいのは金委員長の考えだ。トランプ大統領は「制裁は継続」と言うが中国は堂々と制裁緩和が出来る土俵が出来たのだ。

トランプ大統領は「不可逆的非核化」を主張すれば金委員長は「体制保証」で何らかの担保を要求する。お互いに疑心暗鬼の交渉なのだ。お互いに「裏切られるのではないか」と思っているのだ。更に金委員長は「核保有国」を手放せないのだ。

曖昧な米朝会談合意につけ込んだ中国の姿が浮き彫りになった。これに必ずロシアが参戦してくる。米vs中露構図だ。

国連安保理でも見られるように主導権争いでほとんど機能せず、寧ろ紛争の当事者になる中露だ。

果たして朝鮮半島の平和が達成できるのか。


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