2018年6月4日月曜日

G7財務相・中央銀行総裁会議を見て:G7から米国が離脱しG6になる日が近いか


G7財務相・中央銀行総裁会議を見て、アメリカがG7を脱退しG6になる日が近いのか。サミットも同様だ。アメリカの保護主義、貿易関税に反対されるとトランプ大統領はG7を離脱するかもしれない。

カナダ・ウィスラーでの会議で議長国のカナダがアメリカの関税貿易、保護主義でG7の実態はG6プラス1(米国)の構図になったのを批判、いろんな課題が山積しているのにアメリカの関税貿易が主要テーマになってしまったというのだ。

アメリカが巨大な赤字貿易に対してバランスの取れた貿易で貿易の赤字解消を唱えている。例えば対中国では3752億ドルの赤字を2000億ドルに減らせと要求、日本も御多分に漏れず高関税をかけてきた。例外はないというのだ。

フランスが貿易戦争直前まで来ていると批判すればアメリカは「貿易戦争には負けない」という。ドイツが今回は「極めてまれな会合」と言えば、アメリカは「G7は同盟国、多くの分野で一致している」と反論する。

確かに今の世界経済は混乱の火種をかかえている。G7で先進国が一致した政策を進めなければならないが、米国が火種をまき散らしている感じだ。

関税貿易、米国の金利上昇は新興国の通貨安、資金流出を招いている。中東情勢もエルサレム問題で混とんとしてきた。イランとの核合意から離脱、経済制裁を強化すると言い出した。アルゼンチン、トルコ、インドネシア、インドは通貨で影響を受ける。アルゼンチンはIMFに金支援を要請した。

EUの結束にもほころびが見えてきた。イギリス離脱のあと欧州ではポピュリズムの台頭でイタリアではEU離脱派が勢いを増してきた。

先進国首脳会議もどこまで役目を果たせるか。

G8→G7→G6を経て役目を終わるのか。

G8はフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、ロシアで構成されていた。ところがロシアが参加資格停止でG7に。EU関係者、時には議長国の判断で中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカなどが加わるらしい。

サミットは反グローバリゼーションに反対のスタンスだ。だからトランプ大統領の保護主義は目的に反するのだ。

場合によっては離脱の恐れもある。そのタイミングは2020年のサミット開催国がアメリカの時だ。そのときトランプさんが大統領かどうかは知らないが。

いつもサミット、財務相・中央銀行総裁会議の記念写真をみて考えるのは日本の立ち位置が端なのだ。重要視されていない国かと思い調べてみると国の影響力ではなく議長国が中央で、その左右に在位期間の長いものから並ぶらしい。

だとすると安倍さんは中央近くでトランプさんは端の方になりそうだが、アメリカは特別なのだろう。いつも中央近くにいるようだ。アメリカ大統領の近くが開催国議長のステイタスなのだろう。

でもG6になりアメリカがオブザーバーになる日が来るか。そうなると基軸通貨国の品位はない。

そんなことをやっていると中国、ロシアが間隙を突いてくるのだ。



0 件のコメント: