2020年5月14日木曜日

安倍政権での数々の疑惑潰し:東京高検・黒川検事長 本当か、だとすると辞職を


安倍政権の中で起こった数々の閣僚による疑惑事件、誰だって安倍政権に痛手となると思ったはずだったが、何故かその都度「任命責任は私にある」といいながら6年も生きながらえて長期政権を築いた。

その裏には、東京高検の黒川検事長の存在がありらしい。メデイアは一様に安倍政権の守護神という。

新型コロナウィルスの対応で忙しいはずの安倍政権が、不要不急ともいえる黒川検事長の定年延長の閣議決定とその後付の検察庁法改正案で検察官の定年を段階的に65歳まで延長し、検察トップの人事を政治家が思うようにできるようたくらんでいる。

安倍総理にとっては疑惑事件を抱える自分や仲間内を助けるためにはどうしても自分の任期中に黒川検事長を検事総長に任命したとえ告発されても不起訴に持って生きたいのだ。

そういう閣僚の違反行為がお咎めなしになった事例が思い出しても多い。更に今日、メデイアのWEB版で黒川検事長にカッターナイフの刃が入った封筒が送られてきて手紙には森友事件のことが書かれていたという。脅しが始まった。

黒川さんも此れで身辺警護が厳しくなるだろう。

安倍政権での閣僚の公職選挙法、政治資金規正法などの違反事件を上げてみた。

まず面白かったのは法務大臣の松島さんの「うちわ」論争だ。うちわ状のものに政策を記して無料配布した。政策文書か、「うちわ」かの論争は公職選挙法違反疑惑となる(?)。松島さんは大臣を辞任し議員も辞職したはずだ。

続いて、経済産業相だった小渕優子議員が東京での後援会の観劇会が政治資金報告に記されていなかった政治資金規正法違反事件だ。参加した会員がそれぞれ会費を払ったというが、そうでもないらしい。他に政治資金の使い道で大きな疑惑が出てきた。東京地検特捜部が発覚10日後に異例の家宅捜索を実施した。私も群馬県政を揺るがす事件に発展するのではないかと注目していたが、後味の悪さを残した。パソコンのHDはドリルで破壊され復元が難しいという。大胆なことをやったものだ。

現職の長野原町長が「すべて私がやった、優子は何も知らない」と白状した。小淵議員も「私の知らないことが多すぎる」と言い大臣と議員を辞職した。

松島みどり議員と同時に同じような幕引きを安倍政権は実施した。安倍総理は例のごとく「任命責任は私にある」とはいえ、何ら責任は取らない。2人ともに不起訴処分だ。

寧ろ小渕後援会の政治資金規正法違反は安倍後援会の「桜を見る会」の前夜の夕食会に通じるものがあるのだが、安倍総理は「安倍方式は違法ではない」と強弁した。

甘利経済担当相は建設会社からの現金授受を大臣室でやったことを認め「あっせん利得処罰法」違反に問われた。此れも大臣は辞任するが不起訴処分になった。甘利さんは安倍総理の右腕的存在で安倍政権にとっては起訴されれば致命傷になる事案だったが、不起訴になり助かった。

下村さんも文科相当時だったか、加計学園から政治資金を受けていたが政治資金規正法違反疑惑が出てきたが、此れも不起訴処分になった。

そして財務省理財局長だった佐川さんだ。森友事件では安倍総理夫妻が不祥事に関わっていたことが分かり、国有地の核や支払い下げは夫人の存在が無ければ起こらなかった。安倍総理が国会で「私や私の妻が関わっていることが分かったら、総理どころか議員も辞職する」との発言で払い下げの記録となる公文書の夫人にかかわる記述部分は削除される公文書偽造事件に発展した。

参考人招致までなったが、「知らない」「記憶にない」「刑事訴追されているのでコメントを控える」で逃げ切り此れも不起訴処分になったが、今、近畿財務局で実際に業務処理し自殺に追い込まれた職員の妻が国と佐川さんを相手取り賠償責任を追及してきた。

公開された職員のメモからは何ら新しい事実は出ていないと、安倍総理、麻生さん、菅さんは「再調査しない」とコメントしているが、今度はどうなるか。安倍総理にとっては気が気でないはずだ。

こういった疑惑事件のもみ消しに黒田さんがかかわっていたと業界では見られている。黒田さんは何も言わない。

検察OBでは、黒田さんは自ら望んだわけではないが、政治家にうまく使われたのだろうという。

朝日新聞(2020.5.14)のオピニオン&フォーラム「検察 傷つく「公正さ」」で堀田力さんは「定年延長を受け入れた黒川君の責任は大きいし、それを認めた現総長も責任がある。自ら辞職すべきだ」と断じている。

国民の疑いを晴らし、検察の「公正さ」を取り戻すには2人の辞職しかないのだ。

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