2020年5月19日火曜日

第2波覚悟で急ぐか:経済再開に向けた緊急事態宣言解除

21日、緊急事態宣言が継続されている8都道府県での解除の是非を検討すると政府は言う。新聞報道では生活圏により解除条件をクリアーしているところもある近畿3府県、いまだクリアーできない関東4都県に分けての解除もあるらしい。

しかし、すでに解除された県やこれからの都道府県においても首長は一様に第2波、第3波の来襲を警告しているのだ。

そしてさらに悪いことに秋口からは季節型インフルエンザも加わりどういう状況になるのか想像が難しい。それまでに新型コロナウィルスのワクチンが出来ているかどうかはわからないが、出来ても安全性の確認は十分でない状態ではないか。

一方で、安倍総理や「大阪モデル」で先行している吉村知事も外出自粛要請、休業要請での消費の落ち込みに危機感を持っている。他の知事も県内経済の落ち込みは心配だろうし、東京や大阪の経済活動が戻らなければ地方の経済も戻らない。

消費の落ち込みなど経済不振で1~3月期のGDPは-3.4%、専門家の予想では4~6月期は-20%になるだろうという。経済が回復するのは2021年後半とみている。

解除を早める背景には補償、交付金、助成金などで財政への負担も大きくなる。こういう状況下では税収も増えず国も自治体も財政危機をどう乗り切ろうとしているのか。

小規模事業者は死活問題で吉村知事は「命を絶つ者も出る」と警告する。首切りで失業者は増えるだろう。倒産、廃業は経済再開後の経済基盤の弱体化になる。

元の生活に戻るのではなく、「新しい生活」へ向かうのだという。コミュニケーションの在り方、ソーシャルデイスタンスの確保、どれをとっても新しい試みだ。高齢者にはなじまないだろうが、若者に新しい生活様式が根付いていくか、そこがポイントだ。

そして、欠かせないのが情報の公開だ。正しい情報を公開し国民が正しく判断できることも重要なのだ。今まで常識と思っていたことが新しい知見で否定されることも多く出てくるだろう。

宣言解除後でも不要不急の外出自粛、県境またいでの移動の自粛などは当然で、テレビの光景を見て「気の緩み」が出てはまずいのだ。

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2020.4.15掲載
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yamotojapan.blogspot/com/2020/04/blog-post_15.html

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