新型コロナウィルスのマンションクラスター化を未然に回避した家族の決断を賞賛すべき記事が朝日新聞(2020.5.12)掲載された。「微熱の夫 すぐ隔離」だ。夫のサッカー協会の会長が欧州や米国出張の経緯もあり会長の「微熱がある」という訴えに医者でもある妻が自宅での「隔離」を決断し、その後どう対応したかが詳細に紹介されている。
私も小さなマンション暮らしでいろんな生活様式を持っている集まりなのでマンション内での新型コロナウィルス感染拡大には注意を払っている。
先にWEB版で「マンションの新型コロナウィルス対策」と言う記事が目に留まったので管理会社と理事会に「消毒は次亜塩素酸塩水溶液だ十分」という記事と共に配布した。返事は「問題を共有化した」と言うがどうするかは何も言っていない。
そんな時のこの朝日新聞の記事は大いに参考になった。医者でもある奥様の判断は正しかったのだ。マニュアル化して大いに活用すべきではないか。
新聞内容によるとサッカー協会の会長が帰宅して自分の部屋に直行したが、しばらくしてリビングにいる奥様に電話で「微熱がある」と訴えた。海外出張の経緯もあり奥様は感染を疑い「隔離」したそうだ。食事は別の部屋でトイレ、風呂はタイミングを計ってすれ違いを避けたそうだ。
発熱したので保健所に連絡し自分の車で病院に送り検査の結果「陽性」で入院治療となったそうだ。
車では距離を取るために後部座席に運転席と一番離れた席に座らせたという。車は自分で次亜塩素酸塩水溶液で消毒したそうだ。完璧だ。
マンション内では夫が使う経路のドア、エレベーターのボタン、手すりを自分で消毒したそうだ。
自分の区分の消毒は管理組合の要望で業者による消毒を依頼、マンション内の行動は他の住民とすれ違わないように夜間に行動、エレベーターは使わず、階段を使ったそうだ。
大事なことだが、他の住民にどう伝えたのか。当然に知りたいところだが奥様は自らメールで伝えたという。今マンションは個人情報保護がうたわれている。他人のことはほとんどわからない。「隣の人は何する人か」と言う状態だ。
なかなかできないことをきちんとやった奥様に拍手だ。
もう少し知りたいことがある
(1)個人情報保護と「公共の福祉」だ。マンションによっては住民の交流に力を入れ管理組合の活動に良い影響を与えている事例が増えてきたが、それでも個人情報保護は厳しい。こういう緊急事態時の情報をどう住民に伝えるか。
(2)消毒は自己負担なのだろうが、他の共有箇所消毒はどうしたのか。
(3)マンション全館のドア、手すり、エレバーターボタンなど一般的な消毒を実施しているのか。高級マンションは共有廊下などは密閉状態で換気はされていると思うが空気の入れ替えになっているのか。
(4)管理組合と管理会社での緊急事態対応での「管理契約」はどうなっているのか。見直しをしたのか、当然の消毒業務になっているのか。
一歩間違えればマンションがクラスター源になる事例だったが、回避に向け家族の判断は適切だったのだ。
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