緊急事態宣言の解除が近いのではないかと解除の場合の条件、基準を明確にできないかという要望が強い中で、先の安倍総理の記者会見では数値の発表が無かった。一方、大阪府は国ができないのであれば大阪が先にやると「大阪モデル」を発表、解除の場合の数値目標を公開した。
大阪モデル 2020.5.7 テレビ朝日 Jチャンネル |
陽性者のうちの感染経路不明者 10人未満
陽性率 7%未満 ・・・5月4日現在4.5%
ベッド利用率 60%未満
すべての数値が7日連続で満たせば大阪城の照明を緑、警戒信号の場合は黄色で府民全員に「見える化」をする工夫もされている。
iPS細胞の山中京大教授も独自に試算し、ブログに掲載されている。それによると4月24日から27日までの間の大阪での検査人は1034人、陽性者は106人で陽性率は10.3%という。大阪府が発表している(?)5月4日の約2倍超えだ。検査数は一日平均300件だ。
一方、東京はどうか。
感染者数は5月4日87人、5日58人、6日38人、7日23人と4日連続で100人を切っている。減少傾向が見えるが、陽性率を見ると1日84%、2日79%、3日22%、4日39%、5日59%と予想以上に高い。
陽性率をどう計算しているのか分からないし、感染の可能性の高い人を優先に検査しているとすれば当然高くなるだろう。こんなことでは解除条件に使えないのではないか。もっと検査数を上げてどうなるかだ。
検体のサンプリングが2日前、自覚症状が出るのが感染してから約2日後など感染にタイムラグがあるので4日間を1クルーにして東京都のHPでの検査数、感染者数から陽性率を出してみた。
期 間
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検査数
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感染者数
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陽 性 率
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備 考
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4/2~5
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927人
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394人
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42%
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4/8~5/1
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906
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370
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41
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4/4~27
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1154
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375
|
32
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4/20~23
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1140
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491
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43
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4/16~19
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1437
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637
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44
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4/12~15
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558
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543
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97
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感染者数の方が検査数より大きい日がある
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4/8~11
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1575
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706
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45
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4/4~9
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754
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421
|
56
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4/1~3
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1184
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252
|
21
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1日あたりの検査数は300~400件で相変わらず少ない。タイムラグの問題もあって4月12日~15日では感染者数が検査数より多い日が2日あった。
大事な指標に実効再生産者数があり海外では重要視されているがわが国では挙っていない。ドイツでは1未満が基準で現在は0.65という。だから経済再開に動いているのか。
テレビの情報によるとイギリスとドイツの違いは検査数が大きく違ってドイツは300万件、イギリスはその半分らしい。出口戦略をとっても心配な点は再感染増だ。
東京、いや日本はもっと検査数を上げなければ本当の状態が把握できていないのではないか。正確な実態が把握できて初めて解除の条件が決まる。
そうでなくても再感染で第2波、第3波が心配されているのだ。あのメルケル首相のドイツでも御多分に漏れない。
新型コロナウィルスは「気の緩み」の中に潜んでいるのだ。
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