今回の黒川検事長の定年延長、検察庁法改正案の見送りは安倍総理の法務行政に多くの国民がNOを突き付きつけたことになる。国会審議で右往左往する森法相は責任を取って「進退伺い」を出したが、安倍総理は強く「慰留」し続投するらしい。
何故、辞表を提出しなかったのか。安倍総理は「検察の信頼回復に努めよ」と指示したらしいが、見方を変えれば更なる国会追及で自分の「盾になれ」ということだ。
悪の中枢に国民は迫ることができないのか。
安倍総理が何らかのかかわりを持つ案件が告発されたがすでに「不起訴処分」になっている。証拠不十分なのだ。「起訴猶予」とも違う。
それでも2件の可能性のある事案が進んでいる。
一つは広島地検で立件に向けて捜査が進む河井案里議員の公職選挙法違反とその選挙を指揮した夫の河井衆院議員の選挙における買収行為だ。河井元法務相は安倍総理の側近中の側近といわれ、法務相辞職は政権にとっては痛手だったが、選挙前に陣営に1.5億円という選挙資金が自民党本部から支部に支給されたという。此れに関しても安倍総理の意向が働いているのではないかといわれている。
安倍総理の関与を立証することが難しいだろうが、河井元法相が立件される可能性は大きい。
2件目は、安倍総理自らの後援会が関係する「桜を見る会」とその前夜の「夕食会」の公職選挙法違反疑惑と政治資金規正法違反疑惑だ。すでに660人という学者や弁護士が東京地検に告発状を提出している。
東京地検が受理したかどうかは分からないが、国会で追及された安倍総理は「中身については分からないのでコメントを差し控える」と答弁したそうだ。
疑惑の内容は小渕優子議員の後援会の東京観劇会の政治資金規正法違反と酷似している。告発を受けてすぐに東京地検は小渕議員の事務所や後援会を家宅捜索したが押収したパソコンはHDをドリルで破壊され証拠が消されていた。
安倍総理の後援会も首相主催の「桜を見る会」に参加を募集し800人に上る会員が応募、その前夜には「夕食会」が開催されたが、1人5000円という会費は有名ホテルでのバイキング価格15000円に比べ格安ということで政治資金報告に記載がないこととが指摘されていた。
国会での安倍総理の答弁は二転三転し、最終的には後援会員がそれぞれホテル側と契約し、直接ホテルに会費を支払ったために後援会は関与していないという論法になった。
だから政治資金規正報告には違反していないという。では「契約書や領収書を提出しろ」と要求するが個別事案では出せないというらしい。ホテル側もかたくなに回答を拒否している。
関係者は書面では否定するも捜査機関が介入すると本当のことを話し出す。ホテル側も権力者の安倍総理を守るかホテルの信用を守るか。個別事案とばかり言って入られない。
安倍総理もこの件は自分に責任がかかってくる。「安倍方式」と言って法の抵触を避けることができるなど強弁していられない。
安倍総理は一連のこういうやり方にどう関与していたかどうかは分からないが、公職選挙法、政治資金規正法は政治家がどうしても守らなければならない基本法だ。違反したり抵触する行為は議員の資格がない。
安倍総理は「不起訴処分」ではなく最低でも「起訴猶予」であってほしい。いや、やっぱり有罪だ。
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