25日の安倍総理の緊急事態宣言全面解除での記者会見を聞いていて、疫学的より政治的判断が先行した感じがしたが、その背後には来月に予定されているアメリカでのG7へのメッセージも含まれているのではないか。安倍総理が得意(?)とする外交で人気挽回をはかるのか。
何故それほど急ぐのか、28日の予定を前倒しして25日に緊急事態宣言の全面解除に安倍総理は踏み切った。神奈川県や北海道では解除の目安に達していないのに総合的に判断したという。
安倍総理の会見の目玉は、強制的な外出規制もせず、日本だけのやり方「日本モデル」によりわずか1.5ヶ月で流行の収束が見えてきたということだ。
今後は停滞していた経済再開に向け社会経済活動を段階的に取り戻すという。緊急事態宣言で要請した「接触8割減」ではなく感染リスクをコントロール下におくために6月中旬までに濃厚接触アプリを導入し、感染者を隔離していくという。
専門家会議に諮問する案はすでに新聞などで公表されていた。官邸、官僚そして側近専門家の間で練られた内容だろうが、やはり諮問を受けた専門家会議では異論も出たようだ。
新聞記事を拾っていくと「万々歳の解除賛成ではない」「3蜜が復活しそうで心配」「28日の予定を25日に前倒ししたことに対する不満」など、政府側から十分な説明が無かったようだ。
人の移動、イベントの開始も3週間後との検証で緩和していくというが、疫学的根拠はないという。
疫学的検証があいまいなままに、安倍総理が決断したようだが、解除のタイミングは25日しかなかったようだ。25日以降はGW以降の気の緩みで感染者数も悪化する危険がある。更には第2波を心配する声も大きい。
安倍政権の支持率も30%を切り、危険水域に入った。黒川、検察庁法改正案問題、「桜を見る会」「夕食会」での後援会問題、二転三転する生活支援政策、評判の悪いアベノマスクが影響しているのだが、宣言解除後の感染者数増大でまた支持を失うことになりかねない。
それでも責任は他人に押し付けながら安倍政権は息をしている。自民党内から安倍辞任の大きな動きが出てこない限り安倍政権が続く不幸を味わうのか。
0 件のコメント:
コメントを投稿