どう見てもIOC, 組織委員会, 菅政権は「なし崩し的」「時間切れ」で東京オリンピック開催を目指しているようにしか思えない。「緊急事態宣言の延長か解除か」、「開催か中止か」などの判断基準が示されないままに、何を根拠に判断するのか。
科学的根拠に基づいたリスク評価が出来ていないというが、専門家集団が検討しているのだからリスク評価は出来ているはずだが、政治の立場から見れば今の段階では言ってほしくないのではないか。
尾身会長がYESMANの立場から専門家の矜持を重視する立場に変わった。「今の状況では普通やらない」「やるのであれば厳しい対策を」と中途半端なコメントをする。それでも6月20日前に専門家としての考えを関係者に示すと言う。
しかし、政権がどう受け止めるかだ。尾身会長の動きに自民党のある政治家は「現場を知らない」と批判する。民意では80%が中止を訴えているのに「開催ありき」の政権の方が現場を知らないのではないか。
IOCは「大丈夫だ、日本なら出来る。開催すれば皆が幸せになる」と日本に開催を煽る。菅総理や関係者は「安心安全な大会」を目指すと言う。
何をやっているのかわからないが、海外からの大会関係者数の削減、有観客か無観客か、選手の行動はバブル方式、プレイブックで管理、メデイアにはGPSで監視などらしい。しかし国民には説明されていない。寧ろ海外から「不十分」の批判が届く。
問題は人の流れだ。海外からの8万人ほどの関係者の入国に加えて、国内での人の流れが増えるのだ。人流が増えれば感染が拡大するのは目に見えている。
安倍政権時、緊急事態宣言で安倍さんが「7~8割付き合いを自粛」を提言した時、西浦先生を初め各分野の研究者がいろんな手法で検討し評価した。
しかし、今は西浦先生や東大の仲田先生のシミュレーションしか見当たらない。開催に向け解除しても人の流れが増加し8月には再び宣言レベルになるという。
オリンピックでどの程度満足できるか分からないが、大会は何とか切り抜けたが、日本国内では人の流れが増加し再び感染拡大の危険があるのだ。そんな状況が分かっているのに「開催強行」か。
菅総理は今開催されているG7でも各国首脳の「開催支持」を得たいようだ。今の状況下でのオリンピック開催目的を「スポーツの力を世界に」というのだ。新型コロナ感染拡大の苦難にも負けず、「やり遂げること」が目標なのだ。
政治的にはそれでも良いが、新型コロナの感染に悩む国民にとっては「ありがた迷惑」なのだ。
菅総理が「中止論」にも言及し、対策の有効性を国民に説明できていないから、ますます中止論が叫ばれる。
尾身さんらが発表する専門家としてのリスク評価に注目だ。
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