2021年6月15日火曜日

そうだったのか、執拗な保釈請求から始まるゴーン被告の国外逃亡劇

 

2019年12月末のゴーン被告が「今レバノンにいる」と言うメッセージには驚かされた。ゴーン被告の国外逃亡は、あの執拗な保釈請求から始まったのだ 

日本では第一回公判までは否認したままでは保釈が認められないのが常だが、ゴーン被告は保釈請求を繰り返し、人権問題にもかかわる司法制度の弱点を世界に訴えた。海外メデイアをはじめ、国内の専門家も同調したのだ。

当初、ゴーン被告は東京地検特捜部長の経験者でもある弁護士を選任し保釈請求したが埒が明かず、無罪請負人と知られていた弘中弁護士、更には保釈請負人と言われている高野弁護士も加わり強力な弁護団を作った(?)。 

世論、海外のメデイアの批判に地裁は保釈を決定した。夫人との接触禁止、携帯、PCの使用制限、海外渡航禁止などの制限が付いたが、結果的にすべてを破って国外脱出した。 

事務所での打ち合わせ、住居の監視カメラなど逃亡防止策も取られていたようだが、関係者の本音は「まさか国外逃亡する」とは思ってもいなかったのだ。だから弘中弁護士事務所も身元引き受け、監視には手抜かりがあったのだ。 

用意周到(?)なゴーン被告だ。日本の制度の不備なところを突いてきたのだ。 

PJの使用、出入国管理の緩い関西国際空港などゴーン被告の犯人隠避罪に問われているマイケル・テーラー被告、息子のピーター被告は数度の訪日で徹底的の調査したのだ。さすが「元グリーンベレー」隊員だ。 

この2人の初公判からゴーン被告の海外逃亡劇が明らかになってきた。 

発端はキャサリン夫人から「日本から連れ出して」と言う依頼だったそうだが、ゴーン被告本人からも依頼があったと言う。

「大きい箱に隠れる」ことはゴーン被告の発想だと言う。東京のホテルで出会って、新幹線で大阪へ、そして大阪のホテルで用意した箱に隠れ関西国際空港へ。PJの乗せるときに関係者が「重い。美人でもはいっているのか」と冗談を言ったそうだが、この時に気が付いてチェックしていれば未然に防止できたのだ。 

PJが離陸するとゴーン被告は箱から出て上に座っていたと言う。2時間余り演説を聞いたが、横柄な態度だったと言う。お礼の言葉も言わない。 

「日本で拷問を受けた」と言うので信用していたが、日本の司法は公平でプロフェッショナルと2人の被告は自分の経験から言いきった。 

ここんところが世界にどう伝わっているか。 

長期拘留、接見禁止など海外で批判され、日本の専門家も問題視していたが、今どう考えているか。 

あらゆる面で司法制度、出入国管理、身元引き受け人でゴーン被告の国外脱出成功は問題を露呈した。保釈のあり方が見直されているようだ。

そして、ゴーン被告、キャサリン被告の引渡しはどうなるか。レバノンだから引渡しは無理か。レバノンにいる限り安全なのだ。そこのところを知っているので国外に出ようとしない。自らの潔白を得られないままにお尋ね者として余生を送るのか。

 

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