2021年6月24日木曜日

大丈夫か 橋本―武藤の組織委員会:アスリート、企業優先で民意への配慮欠如?

 

アスリート、スポンサー企業への配慮が優先し、民意への欠如が目立つ橋本―武藤体制の組織委員会は大丈夫か。日々のメデイアの報道を見ると「そんなことを今検討しているのか」「ホストタウンからの要望」にも応えられない現状に驚く。 

菅政権、IOC, 東京都、組織委員会は「安心安全な大会」と言うが「不安で危険な大会」、新型コロナに打ち勝った証ではなく、「やっぱり勝てなかった大会」と言うことになりかねない。 

組織委員会の対応の不備、準備不足が「アリの一穴」になる可能性があるのだ。

そんなに難しい判断だったのか。組織委員会は大会中競技場での酒類の販売を認める発言をしていたが、批判が殺到し酒の販売、提供、持ち込みを禁止した。誰の要望だったか知らないが、自民党の二階幹事長をはじめ、自粛を求められている飲食業、一般の国民から「おかしいのでは」との批判が起きた。スポンサー企業のサッポロビールは「今回の意思決定は当然」と言うコメントを発表した。 

いずれにせよ、今回のドタバタ劇は組織委員会が民意への配慮を欠いた結果だ。民意は未だ、「開催」34%、残りが「中止」「延期」なのだ。しかも東京を見ると感染者数は下げ止まり、200人台もあれば600人台もあり、減少傾向とも言えない。専門家の指摘するリバウンド、変異株の感染拡大で第5波の危険がある。

皆が自粛、我慢を強いられているのに、「五輪だけは別物」扱いは、組織委員会の気の緩み、「アリの一穴」になり、「不安で危険な大会」開催になる。 

IOCのコーツ副会長が自粛期間を過ぎて競技場の見学を始めたという。問題はハード面ではなく、ソフト面だ。今、いろんな問題がメデイアで指摘され出したが、組織委員会は後追いだ。 

何かあると、プレイブック、バブル方式だから守れば問題はないという。しかし、海外の専門家からはリスク評価に基づいていないと批判される。バブル方式だって弾けることは常識だ。

確か、ブラジルでのサッカーの大会で違反者が出てクラスターが発生したという。 

海外から選手団が入国する際の水際対策が難しいらしい。ウガンダ選手団の入国の際の検査、濃厚接触者での陽性者発覚がある。ワクチン接種したと言っても中国製では疑問があるし、入国時陰性でもその後要請になる例もある。選手団は毎日の検査を欠かせないというが、大丈夫か。 

10人程度の入国では何とかなるが、これが一気に数10人、数百人になると対応ができるのか。特にインド株の入国は重大問題だ。 

選手団を受け入れるホストタウンでも、選手団の管理に困っているのではないか。宿泊するホテルでは詳細がわからないので準備に困っているという。組織委員会からの情報がないというのだ。 

受け入れる街でもホテルと競技場の行き来だけで住民とのコミュニケーションの機会がないことは招致意義に問題があるというのだ。群馬県太田市では街に出かけないのは「かわいそう」とデパートでの買い物を認めたらどうかと提言している。

ギリギリまで入場者数が決まらなかった。「有観客か無観客か」が最後までもめたのだが、菅総理の意向が強く「有観客」に決まった。上限が10000人と言う。そうすると入場者の再抽選をし、払い戻しもあるという。入場料金収入の900億円が目減りするが負担はどこか。東京都民か。 

こんな準備不足の大会では、いたるところに「アリの一穴」がある。緊急事態宣言、「まん延防止」などの措置と整合性のある大会にしてほしいものだ。

 

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