2021年6月18日金曜日

菅総理は対応できるか:これだけの「難局」、「追い込まれ」の政局なのだ

 

新型コロナウィルス感染拡大、東京オリンピック開催の是非という難局、総裁選、衆院選と言う「追い込まれ」政局に菅総理は対応できるか。今までこれだけの難局、追い込まれに同時に遭遇した総理があっただろうか。 

終戦直後で明治憲法から新しい憲法を草案するときの幣原首相、近くでは民主党政権時の東北地方を襲った貞観地震、津波とそれに伴う福島第一原発事故に遭遇した菅総理が上げられるが、今の菅総理も相当のプレッシャーのかかる政権運営を強いられている。 

これだけの難題を短期間に一人で対応しなければならないのが菅総理だ。これと言った側近、味方がいない。総理ともなると極端に情報が減ったとも言う。 

更に厳しいのは、「直接国民の安全、健康にかかわる」新型コロナ感染拡大防止だ、うまく行かないと国民の非難が高まる。それが今回の内閣支持率下落につながる。政権は支持率改善のために判断を誤った政策を打ち出す危険がある。 

菅総理に総理としての資質があるかと言うと疑問も出てくる。派閥が無いから頼れる側近がいない。話ベタだから考えが国民に通じないとも言う。確かにペーパーの棒読みだし、おなじ意見の繰り返し。要点をはぐらかしているから聞いている国民も腑に落ちない。 

運の良いことに野党が弱い。今なら自民が圧倒的に強い。また他の政権が出来る可能性も低い。ポスト菅が出てこない。岸田さんが有力と思うが人気がない。石破さんは人気があるようだが永田町では人気がない。推薦する仲間が減っている。 

そんな菅総理が描くストーリーは、「ワクチン接種」→「感染拡大防止」→「東京オリンピック開催」→「内閣支持率改善」→総裁選、解散総選挙を有利に展開だろう。最後は自分に利がないといけない。 

がむしゃらにワクチン接種を進めている。一日100万回と言うがまだそこまで入っていないらしいが、G7参加国の接種率40~60%に比べ日本は12%で最下位だ。これでは「開催を支持する」とは、外交辞令でしかない。それを本気で「支持された」と菅さんは言っている。

東京オリンピックを有観客で開催したいらしい。オリンピック、夏休みで人流が増加し7~8月には再び宣言レベルになると専門家が指摘するが、「専門家の意見を聞き」と言うが最後は自分が政治判断するのだ。 

西村担当相は「開催中の緊急事態宣言もある」と言うが、そう思っているのなら「中止」ではないか。これが危機管理と言うものだ。 

国民は諦めるしかない。こんな総理を担いだのも国民だ。田中角栄さんが「担ぐ神輿は軽いほうがいい」と言ったことがあるが、国民の言うことを聞かない「重い神輿」だ。

0 件のコメント: