2021年6月14日月曜日

主催者不在の東京五輪、小池都知事の存在感なし

「なし崩し」的に東京五輪の開催が近づく。「どういう目的」を主張するのか、後に残る巨額な負債を東京都民が負担し、人流増加によるインド型変異が主流の感染拡大でまたまた宣言の危機にさらされる。何が「安心安全な大会」なのか。

そうなると政権批判が高まる。その張本人の菅総理はG7で各国首脳に「 強力な選手団の派遣」を要請、参加者は「開催支持」を唱えたが、外交辞令ではないか。

「安心安全な大会」のキーポイントはワクチン接種だが、G7参加国のワクチン接種の状況はテレビの報道によると大体40~60%だったが、日本だけが12%では開催国として恥ずかしい結果ではないか。

菅総理は手当たり次第に接種促進を支持する。各自治体で集団接種が進むが希望者が接種終了するのは10~11月と言う(党首討論)。

東京五輪開催の是非の科学的根拠、リスク評価を尾身会長は関係者に示すという。国民も当然に知りたいところだ。

こんな感染拡大、感染者数の下げ止まり、リバウンドが心配されている状況下での開催意義を何にするのか。「スポーツの力を世界に」アピールと言うが、未だ新型コロナは収束への道が見えない。

主催者であり、権力を持っているIOCのバッハ会長が6月訪日を取りやめた。本来であれば来日して開催是非の条件、目的を世界に発信すべきなのに「逃げた」格好になった。

一方の主催者である小池東京都知事はどうしているのか。

緊急事態宣言発出では近県知事と「ワンボイス」の要求のためしばしば官邸を訪問、「やってる姿」を国中に見せつけたが、今は各県知事が独自に政策を打ち出している。小池知事が先頭に立って主導する機会は無くなった。

だから、「やってる姿」とすると都庁での記者との囲い込み会見だが、最近は短いコメントを残して逃げる姿しか見えない。

主催者として発信する内容は「安心安全な大会を目指し、対策を講じる」ことだそうだ。菅総理の発言内容と変わらない。しかし最近は菅離れ、二階寄りだ。

二階詣が目だつ。都議会議員選挙を控えてのことと思うが、本音は二階発言の「やることが無理なら中止しかない」「やるとしたら厳しい対策を」に頼っているのではないか。今、自分から「中止」を打てばあまりにも影響が多すぎる。菅政権の屋だい骨を崩すことにもなる。

だからかどうか知らないが、「二階詣」で責任を回避しているのだろう。

IOCも日本の事情が把握できず、「開催すれば皆が幸せになる」という。東京都知事も「「対策を講じて安心安全な大会」を目指すのだ。

当事者であり、主催者であるIOC,東京都知事がこんな体たらくでは、「危険で不安な大会」になる。


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